馬に水を飲ませるまでは

川に馬を引っ張っていくことはできても、その水を飲むことは馬の意志の力に頼るしかない。この言葉はメンタル面での引用によく使われる言葉である。指揮者・指導者の仕事はまさにそれで、歌を歌うのは本人の意志の力であり、うまくなろうとするのもその力である。私は自分の合唱団には、世界にも通用するような力をつけたいと思っている。それはコンクールで勝つということではない。素晴らしさは見開いている人のみがトライし、達成していけるものだと確信している。歌うのは誰だってできるが、合唱の違いは本当に奥が深い。東京カンターとはそれに気づかせてくれた一週間だったような気がする。愛の風では「先生怖くなった」と言われてしまったが、いつものように決して怒っているのではない。前を見開いているのだ(終了後の飲み会での会話)。